アクアリウム工房 ブルーハーバー
MARINE-TERRORIST NO.2
この記事は旧ブールーハーバーサイト内でご覧いただけた内容です。
デンバー・マイアミ・ニューヨーク・ロスアンゼルスの旅
デンバーを後にしたマリンテロリストたち。目指すは次の目的地「マイアミ」である。デンバーから空路で3時間30分。時差2時間。15時35分発の飛行機に乗り込み、3時間30分飛んで、マイアミ到着はもう夜の21時10分であった。
空港に着くと、ジュリアンが迎えに来てくれていた。 われわれマリンテロリスト一行の荷物は半端無く多く、ジュリアンの新しいボルボが、私たちの貨物で溢れかえっていた。 しかし、やさしいジュリアンは「KOJI、明日はノープロブレンだよ!キーウエストにはビッグカーを手配してあるから。OK、OK」と軽く微笑んでくれていた。
この旅でのトラブルは、まさにここから始まったのである。
その後ホテルにチェックインしたのだが、一休みしようにも、ベットがひとつ足りない!エキストラベッドの手配をしてもらっている間に、私たちは軽く食事をすませ、明日からのキーウェストの旅に備え、その日は早くベッドにもぐりこんだ。
翌朝、ジュリアンがレンタカーを借りて10時に迎えに来るというので、私たちはフロントで待っていた。なかなかジュリアンがあらわれず、3人待ちぼうけをくらわされていた。
ジュリアンは時間通り、予約していたレンタカーを取りに店に行ったのだが、その店のコンピューターがダウンしていたということ。彼が来たのは昼過ぎになっていた。
私は、その間「アメリカらしくてええんやない?」なんていいながら、まずいコーヒーを5杯も飲んでいた。
やっとジュリアンが来て、150マイル先のアメリカ最南端へ向かう。
ジュアリアンに「何時間で着くのか?」と尋ねると、「まっすぐ行けば3時間」という答えが返ってきた。ジュリアンは続けて、「今日はお前達にスペシャルリーフ・カルチャーをしながら行こう」といい、私たちは寄り道しながら行く事になった。
「何か希望は有るかKOJI?」というジュリアンに、「ヤドカリが日本でブームやから、ヤドカリを捕まえに行こう」と私はリクエストをした。キーラーゴ周辺で突然、ジュリアンは車を道の脇に止め、一人いきなり海に入っていった。
何やらごそごそと探し出したかとおもうと、ブルーレッグハーミットとオレンジクローハーミットと思われるヤドカリをゲットしてきたのである。
ここは、マングローブが波打ち際に茂った水深の浅い場所。
「ジュリアン、ポルカドットはどこにおんねん」
「こんな場所にはいないよ、この旅のどこかで見つける事が出来るやろ」
「じゃレッドレッグは?」
「それはもうすこし沖だよ。明日DIVINGで見れるよ」
などと、ヤドカリ会話をやりとりしながら、私たちはその場所を後にした。
2時間くらい経ち、やっと7(セブン)マイルブリッジに差し掛かった時、彼は「俺の取って置きのポイントに案内するよ」といい、車を止めてすたすた歩き出した。 「今度は何が見れるかな?」ちょうどそのときは干潮だったようで、ひざがつかるような水深をチャブチャブ歩いていると、なんとカリブの好日性のヤギが流れてくるではないか! 「ここは結構いいヤギが流されてくるんだ、秘密の採集ポイントだよ」とジュリアン自慢げである。
ついに念願の7マイルブリッジを渡りキーウェストに到着!
といいたいところだが、キーウエストより少し手前のホテルに宿をとることになっていた。冬の間はキーウェストのホテルは全て満室ということである。
ホテルのフロントで「予約しているジュリアン・スプラングです」と伝えたのだが、聞いてないという。 彼はメールで予約の確認のコピーを見せて説明したのだが、なんやらかんやらで、「1部屋だけしか空いてない。」「そんなアホな!」と押し問答の結果、布団部屋の横の部屋をやっと押さえたのであった。
私は「このトラブル、このあとも続くやろな。」といやな予感がしていたのである。
このとき時間はすでに夜の7時を少し回ってた。 「リーフカルチャーしながら、6時間も掛かってるやんけ!」と思いつつも「ここが日本やったらもう3回はキレて、テーブルひっくり返してるやろうなー。アメリカきて人間丸くなってきたんかな」と思い、私たちは夜のキーウェストに繰り出した。
へミングウエイ行きつけのBAR「スローピージョー」が、私たちをよりいっそうゆったりとした気持ちにさせてくれるのかもしれない。
翌朝は、まさにアメリカ晴れというか、真っ青な青空。絶好のDIVING日和!
この度お世話になったダイビングショップはSEA BREEZEである。
キーウェストの港を出て、10分ほどでダイビングポイントに到着。
ここでキャプテンからブリーフィングを入念に受けたが、全て英語なのでほとんど解らずじまい。ジュリアンがバディなので「まあ、解っとるやろう。フィフティンミニッツという言葉がひっかかるが、どないかなるやろう」と私は真っ先にカリブの海に飛び込んでいった。
少し肌寒い水温22度、透明度20m。 カリブ海らしい好日性のヤギやシーファンがユラユラする水深3mの底に、なんと日本ではあまりお目にかかれない30Cmを越えるような、青いクイーンエンゼルがゆったりと泳いる。
大きなクイーンやグレーAはゆったりと泳いでいるが、ロックビューティーやクイーンAの幼魚は岩陰を隠れるように泳いでいる。
水深3mの水路の岩陰に泳いでいるのは、スポッテッドドラムである。
その奥の暗い岩陰からヤドカリらしきものを、ジュリアンが手に取り渡してくれた。そのヤドカリはなんと!ポルカドットハーミットだった。
同じような場所で4匹捕まえて見たが、すべてがレッドレッグハーミットだ。 「確立1/5はすごい!」ホルカドットはレッドレッグを300匹仕入れて、そのうち1匹混ざっているかいないかの確立でしか見つからない稀なヤドカリなのである。
約30分のダイビングを2回行い、港に船は向かう。 船上ではキャプテンたちがビールやワインを陽気にふるまってくれており、パーティーさながら。「なんぼ水深5mでもそんなんありか?」と思いながらも、バドワイザーを飲み干すのであった。
もどった港で器材を片付けていると、ジュリアンが流れ藻を見ながら、「こういうところにシーホースの子供がいるよ。ほらそこに!」と見つけると、サッとビニール袋にいれて、みせてくれた。
港の桟橋には、1mを越えるターポンやエイなどがたくさん泳いでいた。
午後からはキーウェストの観光をしようと、ガイドのジュリアンが張り切ってくれたのだが、これまたのんびりランチタイムしすぎてか、予約していたコンチトレインには乗り遅れてしまった。
ヘミングウェイの家へも、アメリカ大陸の最南端にも、歩いていくこととなり、一行は汗だくのヘロヘロ。
ジュリアンは気を取り直し、「僕の大学時代の同級生が、キーウェスト水族館のチーフキュレーターの奥さんだから、水族館に行こう!」と案内してくれたのだが、相次ぐトラブルに動揺していたのか、相手の名前をド忘れし、やっと思い出し呼び出してほしいと伝えると休暇中とのこと。
私のカンはやはり当たってしまったか・・・。振り回されっぱなしの私たちであったが、散々なジュリアンをみて、「こういうこともあるさ」と苦笑するほかなかったのである。
キーウェスト水族館は小さくこじんまりしており、アメリカの中でもとても歴史の有る水族館だ。 展示は、カリブ海の魚やサンゴなどがメインとなっている。
館内をながめながら、この1泊2日の旅の回想にふける一行であった。
